2015.6.11

スポーツ文化を考える Vol,2

 
羽崎 貴雄
一般社団法人鬼ごっこ協会 理事

前回はスポーツ文化の変遷などについて書いてきましたが、第2回は現代のおける日本の スポーツ環境について書いていきたいと思います。 現代の日本のスポーツの環境はウォーキングやランニング、登山などが最も大きなスポー ツ人口を誇っています。特に60代以上のウォーキング人口は非常に多いといったデータ が出ています。

また、ランニングも東京マラソンの設立以降、マラソン大会が全国各地で非常に多く開催 され、ランニングブームの引き付け役にもかっています。昨今では、ウェアやシューズな どもファッション性の高いものが多くできてきたことにより、女性の中でもブームになっ ているとも言えます。皇居の周りでは非常に多くのランニングをする方達でランニングの 渋滞が起こるなど非常に多くの方がランニングをするメッカにもなっています。

また、最近ではトレッキングなど、登山も非常に多くの方が行うようになっており、高尾 山などでは連日多くの方達が列をなして登っている姿が多く見られます。

このように、最近は軽スポーツにおいては行う機会が増えている社会環境になっています。 一方、野球などに代表される人気のあるスポーツは実は非常に苦戦しているということが 現実です。野球に限らず、バスケットボールやバトミントン、バレーボールなども競技人 口が非常に減ってきているといったデータが出てきています。また、水泳といったスポー ツの現状も多く、スポーツをする機会は非常に減っているのが現代社会の問題でもありま
す。

その原因としては最近はメディアのスポーツの扱い方がアスリート志向になっており、ス ポーツをするものとしてではなく、見るものとして捉えていることが多くなっているので はないかと思います。また、エンターテイメント性を重視するような扱い方も多く、従来 のスポーツを見るといったものとは少しかけ違っているのかもしれません。

また、経済環境や社会環境などにより、スポーツに使う時間が少なくなってきており、技 術を要するスポーツに関してはなかなかやる機会などがないのかもしれません。 このように、現在の日本社会はスポーツをする機会などが減ってきているのが事実であり、 今後、東京オリンピック開催を前にして、この問題をいかに解決して行くかが大きな課題 になってくると言えます。

羽崎 貴雄 / Hazaki Takao

一般社団法人鬼ごっこ協会
   専務理事
   チーフ・パーティー・エンジョイナー
国際スポーツ鬼ごっこ連盟 理事長
鬼ごっこ総合研究所 副所長/研究部長


1983年京都府生まれ。2006年青山学院大学経済部卒業。俳優、舞台・映画プロデュース活動中の2007年(株)アミカ企画を設立、代表取締役社長に。地域に密着した映画や舞台、イベントプロデュース事業を行う。2010年(一社)鬼ごっこ協会設立、理事に就任、事業統括を担当。2014年国際スポーツ鬼ごっこ連盟設立、理事長に就任。現在スポーツ鬼ごっこの国際化に向けた活動に従事している。
<資格>
保育士