2016.4.22

『よく食べ・よく遊び・よく〇〇する』Vol,2

 
若木 均
わかきkids'クリニック院長
日本体育協会公認スポーツドクター

今回は、運動やスポーツで良いパフォーマンスをするためには、練習やトレーニングも大事だけど、それと同じくらいに食事をしっかり摂ることや休息をしっかり取ることが大切ですよ、というお話しです。これは、鬼ごっこ協会の主催するスポーツ鬼ごっこの2級審判員・指導員の方々への講習でもお話しさせていただいている内容です。

 アスリートにとってなぜ食事が大切なのか?それは、①健康な心と体を作る。②コンディションを整える(競技力を高める)。③障害の予防や早期回復、といったことが挙げられます。また一口に食事といっても、成長途中のお子さんたち(小学生と中学・高校生でも違いはあります)と成人してから、あるいは中高年では食事の摂り方、適切な栄養のバランスは変わってきます。成長期で練習も多くこなしている場合には、たんぱく質や炭水化物、ビタミン・ミネラルなどまんべんなく、そして十分な量をとる必要がありますが、中高年ではそれぞれの摂る量を抑えないと脂肪となって体重過多にもつながってしまいます。つまり、「成長期はいろいろな食べ物を食べて体脂肪が増加しない、成人ではいろいろな食べ物を食べて体重が変わらない」ことを目安に、その競技のために常に最高の準備をしておくことが重要です。

 身体活動のレベルにもよりますが、小学校高学年から中高生になりますとエネルギーの必要量は男女とも2000kcalを超えてきます。成人と同程度になってきますので3食でまかなえない場合は“おやつ”として摂ることも必要になってきます。おやつはお菓子ということではなく、間食・補食として炭水化物のほかビタミン・ミネラルを含むように摂るとよいでしょう。ただ3食が食べられなくなるほどでは逆効果になってしまいますので注意が必要です。

 その競技でよいパフォーマンスをするために、「運動(トレーニング)・栄養摂取・休息」の3本柱がそれぞれ同程度に重要であることを意識して取り組むようにしましょう。

若木 均 / Wakaki Hitoshi

わかきkids'クリニック 院長
日本体育協会公認スポーツドクター


平成9年 浜松医科大学卒業
平成9年 慶應義塾大学病院小児科学教室
*慶應義塾大学病院勤務時に、こどもの城体育事業部で短期研修。
平成15年~ 横浜市立市民病院小児科
目黒通りこどもクリニック 院長
現在 わかきkids'クリニック 院長
小児科専門医
日本体育協会公認スポーツドクター(平成23年~)