『鬼ごっことコミュニケーション』
2015年4月16日(木)
羽崎泰男(鬼ごっこ協会代表理事)×宮原哲(同協会理事、西南学院大学教授)
特別対談 Vol,2
■宮原
人間のコミュニケーションというのはそもそも言葉と言葉以外の、物、身振り手振り表情姿勢など非言語コミュニケーション(nonverbalcommunication)というのがあります。
■羽崎
それは結構大切ですね。コミュニケーションと言ったときは、言葉だけじゃなくて、そこにある身振り手振りであったり、服装であったりという、非言語コミュニケーションがあるのですよね。
■宮原
言語と非言語でどちらに依存している度合いが高いかというと、圧倒的に非言語コミュニケーションに依存している場合が高いです。
言葉のコミュニケーションはデジタルで自分で思っていることと言っていることに、何の必然的な関係はありません。例えば、「好きだ」という言葉と「好きだ」という感覚に必然的な関係はないんです。
ニコっとほほえんだといううのは、うれしいからほほえんだと自分で決めているわけではなくて、しみ出てくるようなアナログ的なコミュケーションで、大体7:3か人によって8:2というように、非言語コミュニケーションに依存している度合いが非常に高い。なので、言葉と非言語コミュニケーションに矛盾があったりすると、聞いている方はどうしても非言語の方を信用してしまう。例えば、謝るときに「ごめん」という言葉に感情がこもっていないと、全然謝っているように聞こえない。
だから、いかにチームの間で作戦なんかを言葉で決めておいても、それは必ずしもうまくいかないか、実現できない可能性がある。楽しい目にあったりつらい目にあったり、怒ったりとかそういった感情というのは顔の表情とか、そのときの態度に顕著に表れてくることです。
■羽崎
そうすると、例えば勝つたびにチームが良く、なっていくということはそこはたぶん、宮原先生が言ったように、結局表情であるとか仕草であるとか、本人のクセ、そういうのがお互いにわかり合ってくることだね。
非言語的な部分がそれぞれがわかり合ってくると、言葉と非言語的なものが結びついてくる。最初のころはそれが離れているけど、チームとしてできあがっていく中で結びついていくんですね。
■宮原
コミュニケーションというのは、伝えるというね、伝えるということに重点を置く傾向にあるんですけど、実は共有するというね、分かち合い、わかり合い、と言うことなんです。英語で言えばshare。日本語でわかり合う、分かち合うというと、分けてあげる、分けてもらうといった、どうしても上から下に流れていくような、力の関係ができてしまうところがあるんです。
でも、分かち合うって言うことは、分けてあげた方がなにかが必ず、しも減るものではなくてお互い気持ちを分け合うことによって、両方が感動を高めあうことができる。だから、チームが勝つたびにその分かち合いの土台が深まっていく、広まっていくというのがありますね。
■羽崎
それと同時に、サポーターも分かち合いの世界に、感動の分かち合いに入れるんですよね。そういうような世界が生まれてくると言うのが、スポーツのすごさなんですよね。
そうすると、宮原先生の話を聞いていると、コミュニケーションと言う物を考えたときに、我々はどうしても言語の世界だけで言っちゃうわけだけど、話し合いをするだとか、そういう世界だけのところにいるんだけど、コミュニケーションというのは、そういうことではなくて、もっと違ったものなんですよね。
次回に続く…
Vol,3へ
オニ文化コラム Vol,4
2015年7月17日(金)
オニ文化コラムとして山崎敬子(玉川大学芸術学部講師)より、毎月「オニ文化」にまつわるコラムをお届けします。今回は、「夏の鬼」についてです。
スポーツ鬼ごっこ合コン 【実践編パート2〜ジェントルマンになろう(男性編)~】
2015年5月7日(木)
大人気企画スポーツ鬼ごっこ合コンの人気講師である森下貴司指導員が鬼ごっこコンを成功させるための秘訣を教えます!今回は、実践編パート2となっています。
鬼ごっこのまち物語り Vol,2
2015年5月28日(木)
「鬼ごっこのまち物語り」として、地域文化と観光のデザイン、コミュニケーション教育などの観点から、東京立正短期大学の中島智講師によるコラムをお届けします。今回は、Vol,2です。